こんにちは、システム開発担当の矢部です。
先日、お客様の施設に落雷があり、防犯監視カメラやネットワーク、施錠管理システムが大きな影響を受けました。保険会社に障害報告書を提出する都合もあり、機器の故障状況を詳細に調査しました。
落雷による影響には主に「直撃雷」と「誘導雷」、「逆流雷」の3種類あります。
直撃雷とは、建物の避雷針やアンテナ、送電線、通信線に雷撃が発生する現象
誘導雷とは、直撃雷とは異なり近傍の樹木、建物への落雷によって雷放電路に流れる電流が静電的、電磁的結合による導体に雷サージ(過電圧、過電流)を発生する現象
逆流雷とは、建物等への落雷による接地電位の上昇によって、引き込まれている導体に落雷電流の一部が流出する現象
関係者の証言から、今回は「直撃雷」だった可能性が高いとのことでした。電話回線に接続された機器は全般的に故障しました。防犯監視カメラ系統は「誘導雷」のようで別経路からの影響を受けたように思いました。
上記の写真は、LANケーブルの中継コネクタです。基板が真っ黒に焼け焦げ、炭化しています。ケース内側には煤が付着しています。
主要なサーバに接続されていたネットワークケーブル(LAN)から雷サージを受けました。奇跡的にハードディスクのデータは無事でした。
防犯監視カメラのケーブルです。落雷の影響で映像用の信号線が焼け焦げ、炭化していました。
雷サージによりLANコネクタが炭化しています。接続されていた機器は故障しました。
先日も都内では1,000個以上の落雷が確認されており、近年、顕著になってきいる異常気象に向けた対策を講じていく必要があります。電子化が進み、あらゆる情報が電子機器によって管理され、業務も電子機器ありきという状態になっている今、落雷に影響は予想以上の損害、業務に支障を与えることを痛感しました。
今後は落雷対策として、LANケーブルや同軸ケーブル、電話線、コンセントなどに、避雷器を導入していくことになりました。
参考文献 音羽電機工業株式会社