ついにWifi6Eが認可されました!


こんにちは、テクニカルサポートの長原です。

私の家で使用している無線LANルータがWiFi4にすら対応していない骨董品なため流石に買い替えようと調べものをしていた所、タイトルにもありますように2022年9月2日より日本でのWiFi6E(6GHz)の使用認可が下りたという話を耳にしました。

なので今回は私の様に無線LANルータの買い替えを検討している方のために参考になればと思い、少しWifiについて書いていきたいと思います。

 

・Wifiについての簡単なおさらい

始めてWiFiが登場したのが1997年、この時は2.4GHzしか使用できませんでした、そこから約3年後の2000年に5GHzが登場し実用化されました。

そして今年2022年に約20年ぶりに使用可能な周波数帯が増えた事になります。

海外では一足早く認可されていたそうですが、ようやっと日本でも使う事が出来る様になりました。

WiFi6Eが発表されたのが2020年頃の事なので、許可が出るのに少し時間がかかっていますが、周波数とは全ての業界(航空業界や海運業界から果ては宇宙の人口衛星まで)で共通の物を使用しなければいけないので、電波干渉などの様々な懸念等を解消するためにある程度の時間がかかってしまうのはしょうがないのかもしれません。

ちなみに余談ですが、WiFi6EのEはExtendのEで、今までのWiFi6の規格で6GHzも使用できるように拡張した規格となります。

WiFi6の方は5GHzまでで6GHzは使用できません、紛らわしいですが注意しましょう!

 

・WiFi6Eとはどういった物か

さて、ここからが本題ですが具体的に今までのWiFiと何が違うのかというと、まずこれまで使用できていたWiFi6までは主に周波数2.4GHzと5GHzを使用しておりました、どの周波数の何チャンネルを使用して通信をするという形になります。

簡単に言ってしまうと数字の大きい周波数の方が通信速度が速くなるのですが、よく言われている例えを例とするならば、周波数帯を道路(国道何号とかですかね)と仮定し、扱えるチャンネル数を車線の数だとすると2.4GHzは信号あり横断歩道ありの片側一車線の一般道路、5GHzは車線数を増やした一般道路、そして今回使用可能となった6GHzは信号等が無くなった自動車専用道路もしくは高速道路に例えられることが多いと思います。

何故例えに信号等の有無が在るのかという事を少し詳しく掘り下げると、5GHzまでは航空や気象のレーダー波等が同じ周波数を使用している事があり無線LANルータ等がこのレーダー波を検知すると、現在使用しているチェンネルから別のチャンネルへ変更するのと共に、変更先のチャンネルにレーダー波が存在しないかの確認をするために約60秒間程通信を停止する工程が在り、これをDFS(Dynamic Frequency Selection)と言います。

対して6GHzは使用しているレーダー波がいない為DFSの時間が不要になりスムーズに通信ができるので、6GHzの例えから信号機が無くなるのです。

次に、5GHzから1GHzしか増えていないのにそんなに違うのかと疑問に思う人もいるかもしれませんが、確かにそれだけならば5GHz登場時と比べてしまうとインパクトが少なくなってしまう気もしますし、実は5GHzと6GHzでは通信可能な最大速度はどちらも9.6 Gbpsと変わらなかったりします。しかし最大速度は変わりませんが2.4GHzと5GHzのチャンネル数を合計した以上のチャンネル数を6GHz一つで扱えてしまうのです、そう考えると結構すごい事の様に思えてきませんか?

チャンネルの数は先ほど例えた通り分かりやすくすると車線の数になるので、車線数が多ければ使用している機械の多い車線(混雑している場所)を回避して別の道を選ぶという選択肢が増えます。

という事は選べる選択肢の多い6GHzは空いている場所を選びやすく通信速度を速くしやすいという事になるのです。

これからWiFi6Eに対応した無線LANルータやスマートフォン等も増えていくでしょうしVRをオンラインで使うという方は通信が安定すると思いますのでこれからが楽しみですね!

 

・デメリット

良いところもたくさんあるWiFi6Eですが、残念ながらデメリットも存在します。

最初にこれについてはいずれ解消されるでしょうが、出たばかりの最新の規格なため対応している無線LANルータやスマートフォンが少ないです。

海外メーカであればGoogle、Samsung、ASUS等の有名所が対応していますが国内メーカはまだまだこれからです。

また、WiFi6Eの6GHzは障害物に弱いと言われている5GHzよりも更に障害物に対して弱く、通信距離についても約10m程と短いらしく屋内での使用が無難なようです。

ただこちらについても子機を複数使用しての中継もしくは、本体を幾つか用意してメッシュシステム、スレーブシステムを構築できれば改善できるものと思いますが、費用やコンセント等と相談になりそうです。

 

・まとめ

簡単にですがWiFiの新しい規格WiFi6Eについて触れてきましたがどうだったでしょうか?

風の噂ですが第7世代となるWiFi7という最大通信速度が30~46Gbps位になるだろうというまさしく桁の違う新規格が2024年頃には発表されるらしい?というのを耳にしました、これが実際にいつ頃から使用できるようなるか分かりませんがこちらも大変楽しみですね!!

無線LANルータの買い替えを検討されている方は、私の様によほど古い物でもない限りWiFi7の実用化を待つというのも一つの手かもしれません。

少しでも参考になれば幸いです。