【開発情報】サーバ室の温度管理


こんにちは、システム担当の矢部です。
先日は「【開発情報】温度情報の取得、発信」で、マイコンを使用して温度、湿度情報を取得する記事をアップさせていただきました。今回は、応用編として実際にサーバ室のサーバラック内、サーバ室内の温度を計測すること、設定温度を超えると警報メールを送信する仕組みをお伝えしたいと思います。

システム構成

システム構成図を示します。

Arduino Nanoと温湿度センサーを組み合わせたシステム構成例

Arduino Nanoと温湿度センサーを組み合わせたシステム構成例

ハードウエア構成

Arduino Nanoと温湿度センサーには DHT11 を採用した組み合わせです。

Arduino Nanoと温湿度センサーには DHT11 を採用した組み合わせです。

マイコンボードには、Arduino Nano (Arduino Nano V3.0互換ボード ATmega328P搭載) と温湿度センサーには DHT11 を採用した組み合わせです。MiniUSBケーブルを含めて、原価は合わせて850円程度です。温湿度センサーは DHT22 を採用すると高精度の計測ができそうですが、今回は安価に実験したいので、DHT11 を採用しました。

ソフトウエア構成

温湿度管理ソフトイメージ

温湿度管理ソフトイメージ

ソフトウエアの画面構成としては

  • ソフト画面の上段エリアには、リアルタイムに計測された湿度、温度が表示します。
  • 受信データ:取得した温度、湿度データを表示します。
  • 保存先:取得したデータを保存するパスを指定します。
  • 設置場所:センサーの設置場所を一覧から選びます。
  • 設定値:警告メールを送信する温度を設定します。
  • 通知先:設定した温度を超えた場合に通知するメールアドレスを指定します。

当該ソフトを常駐させ、温湿度センサーキットから得られる情報を収集、監視します。

温度、湿度情報の表示(リアルタイム)

サーバルーム内の温度状況

サーバルーム内の温度状況(イメージ図)

温湿度センサーの設置状況をグラフィカルに表示し、各設置場所の温度、湿度のリアルタイムに値を表示します。
が温湿度センサーの設置場所を示し、その時の温度、湿度をリアルタイムに表示します。既定温度を超えると赤文字で注意喚起を行います。

警報メールの送信

室温警告メール

室温警告メール

室温が設定した規定値を超えると、設定したメールアドレスに警告として通知します。単一の人、複数人、メーリングリスト宛に送信することも可能です。

今後の展開

弊社では今後もこのデバイスを使用して実験、開発を進めます。主要な場所にセンサーを設置し、以下の機能を拡充します。

  • 気温・湿度の変化をリアルタイム表示すること
  • 過去の値の変化をグラフ表示すること
  • 消費電力との関係を分析、解析できる機能

などの拡充を進めていきます。ご興味のある方は気軽にお問合せを頂けると幸いです。